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  • 伊藤伴恭
  • 辻村猛
File 1:伊東 伴恭TOMOTAKA ITO
1984年生まれ。少年時代はプロを夢見て野球に没頭。高校時代には甲子園出場を果たす。高校卒業後は空手道に目覚め、勇制会に所属。フルコンタクトの競技空手選手として活動をはじめる。2007年には全日本空手道選手権で3位、その翌年は日本代表に選出。その後幅広い格闘ジャンルに興味を持ち、キックボクシングにも挑戦。全日本ウェルター級トーナメントで優勝を果たす。2011年、プロ格闘家を目指すことを決意。夢を実現するために、テレコムサービスに入社。

入社に際した意気込み

空手にはじまり、キックボクシングをやりながら総合格闘技へと転向。いよいよ2011年、プロに挑戦するために大分から上京してきました。ところが、格闘技でプロを目指すっていうのは想像以上に大変なんです。トレーニング中心の暮らしに仕事を取り入れるわけですから、時間に縛られる正社員にはなれない。給与や保障が少なくても、バイトで生計を立てる人がほとんどです。また、ライセンスが獲れても、ファイトマネーが少ないので、やはりバイトと掛け持ちしなければなりません。
バイトとトレーニングに明け暮れていたある日、道場のマネージャーから「JANP」を教えてもらいました。すぐに事務局に連絡をして話を聞いてみると、私のような社会人アスリートの希望となるプロジェクトだと確信し、応募しました。
「活動にまったく影響なく、正社員として働け、安定した生活ができる」これは魅力的です。ただ、この環境に甘えてはいけないと思っています。勤務時間が短かったりする日があっても、その短時間で成果が上げられるように自分を戒め、同じお店の仲間の力になれるよう全力で臨むつもりです。

入社から配属までの流れ

※ 勤務態系によって長引くことがあります

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本社研修

本社研修6日目は、座学として通信会社各社の業務知識の基礎を学びます。料金システムやサービスプラン、契約書類の記入方法は、通信会社によって異なるためすべてを覚える必要があります。なお、理解できないことや疑問点があればその場で質問して解消していきます。あやふやにしておくと業務に入ったときにお客さまにご迷惑をおかけすることになるので要注意。自身でも"心臓に毛が生えている"という伊東さんですが、「研修が1日1日進むごとに、実際にお客さまを前に失敗しないかと想像して怖くなります」とプレッシャーを感じているようです。とはいえこれは、店舗研修はもちろん配属後も日々繰り返し行うこと。急がずに、むしろゆっくりでも確実の覚えていくことが肝要です。伊東さんは通勤時間やトレーニングへの移動時間を利用して、予習と復習を欠かしていないそうです。

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    覚えなければいけないことが多いので、疑問を残すと後々に響きます。伊東さんは「今日教えられたことは今日中に理解したい」と、納得いくまで質問を繰り返していました。

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    オリジナルの研修資料の余白に、講師の話を必死にメモする伊東さん。帰りの電車やトレーニングの行き帰りの時間を利用して、見返して復習するそうです。

ここまでの研修を振り返って
JANPに応募したのは待遇面だけでなく、ショップスタッフという業務にも心をひかれたからです。接客は心理戦。お客さまに喜ばれることを先読みしてご案内、ご提案していくのが仕事ですよね。格闘技もまた同じ。接客とは逆に相手のイヤがることを読んで攻めていきます。つまりは接客を極めていくことで、相手の心理を読む訓練になるのです。強くなるためには体を鍛えるだけではダメ。人と違った個性を鍛えることで、自分だけの強さを引き出すことができ、私は接客を通じて"人の気持ちを読むこと"を磨こうと思っています。そのために研修も一所懸命やっています。すべてが自分の強さにつながると思っているからです。 ただ、無理はしません。文武両道は、どちらかだけを優先してできるものではありません。この場合、仕事と格闘技両方を充実させることで、相乗効果が得られると思っています。 オーバーワークせず、自分のペースで積み上げていこうと思っています。

アスリートとしての日常

研修終了後、伊東さんが通う道場に同行し、練習風景を取材させてもらいました。
伊東さんが所属するのは、水道橋にある『アカデミア・アーザ水道橋』。キックボクシングや総合格闘技をはじめ、さまざまな格闘技を教えています。

19:00からはじまったトレーニングはハードそのもの。ストレッチとなわとびで体をほぐした後、シャドウがはじまると、伊東さんのウエアがみるみる汗でにじんでいきます。ワン・ツー、前蹴り、右回し蹴り、左回し蹴り…細かいフォームチェックを受けながら、動作を繰り返していると、このメニューが終わった頃には、マットに汗がしたたっていました。
その後、サンドバッグ、ミット打ち、スパーリングとより激しいメニューが続き、21:00にはハーフパンツが汗ですっかり色が変わっていました。

トレーニングに臨む伊東さんを見ていると、研修のときの姿勢とまったく同じということに気がつきました。例えばトレーナーからキックを繰り出した後の姿勢を指摘させると、「膝の曲がりはどうか」「足の置き場が悪いのか」など、ひとつひとつを確認し、疑問点を解消していきます。研修中もわからない点があるとその場で質問をし、納得がいくまで話を聞いていました。
「仕事と格闘技の両方を充実させ、相乗効果を得たい」と話す伊東さんにとって、いずれへ取り組む姿勢は当然同じくなるのでしょう。それにしても、研究熱心でした。

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    業務終了後、道場で2時間のトレーニング。ストレッチ、なわとび、シャドウetcのアップだけで汗ビッショリの伊東さん。トレーナーの細かい指示を修正しつつ、自分のフォームを固めていく。

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    トレーナーの杉田健一さん(右端)は、キックボクシングの第7代全日本ライト級チャンピオン。トレーニングにいそしむ選手ひとりひとりに、細部にわたった的確な指示を飛ばす。

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    トレーナーとの実践形式のスパーリング。手を伸ばされるだけで容易にフトコロに入り込めない威圧感、打撃を繰り出した刹那に入るカウンター、予備動作と同時に入るガードなど、元チャンプから学ぶべき点は多い。

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    「格闘家を志すアスリートの多くが、収入の悩みを抱えています。JANPというプロジェクトはそんな人たちへの光明です」とマネージャーの神崎さん。

アカデミア・アーザ水道橋道場 神崎 浩マネージャーよりひとこと
道場のマネージャーという職業柄、普段からネットで格闘技関連の情報を集めています。ある日Twitter で「JANP」というプロジェクトを知り、伊東くんに声をかけました。
彼は総合格闘家を目指して大分から上京。ウチに入門してきました。それだけで決意がうかがえますが、それに加え自分で食事などの体調管理も怠らないストイックさが印象的で、なんとか力になりたいと思っていました。
プロを目指すジム生には常に声援を送っています。みんなにプロになってほしいし、チャンピオンになってほしいです。一方で「でも食えないんだよな…」という現実を思い、ジレンマを感じていました。1日で何試合もこなしてヘトヘトになりながら「今日夜勤なんで」と言って会場を去る伊東くんの姿を見送って「なんとかならないかな〜」とも…。
そんなときにこのプロジェクトに出会い、希望を感じました。企業がアスリートに対して理解を持ってくれ、活動を支援してくれるとなれば、ジムとしては安心してバックアップできる。この取り組みを今後も続けてほしいです。
総合格闘技ジム
アカデミア・アーザ水道橋

住所:東京都千代田区三崎町2-6-6 光建ビル4F
電話:03-5212-7920 FAX:03-5212-7946
MAIL:info@academia-az.com
HP : http://www.academia-az.com/index.html

店舗研修

店舗研修も一週間以上たつと、ショップスタッフとして店頭に立って業務の中で学んでいくことが多くなります。現在の伊東さんの主な担当は、店頭・店内でのご案内、付属品販売の接客、電話帳データの移行など。これらの業務はショップスタッフの基本中の基本。契約のご案内より先に、「あいさつ、応対、心地よいサービスの提供」を実戦で学んでいくというわけです。なお、自分の知らないことをお客さまから聞かれても大丈夫。池袋東口のような大型店では、各スタッフがインカムを装着しており、問い合わせ内容を話せば、誰かが対応方法を教えてくれる仕組みとなっています。お客さまのご案内がない時間は、ソフトバンクが運営する『G-TRAINING』というインターネットを使った接客講座を受講します。テストもできるので、業務知識が本当に身に付いているかを自身で確認しながら、マイペースで進んでいけます。先輩スタッフに同じことを何度も聞くのは気が引けるものですが、これを利用すれば何度でも復習することができるのです。

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    空いた時間を利用して『G-TRAINING』で勉強。
    自分のペースで進められるうえ、繰り返しできるのが、
    インターネット学習のメリットです。

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    展示されている商品はいつもキレイに。「汚れているものでおすすめされて買う気が起きるか?」
    接客する時のことを想像してやることが大切です。

総合格闘技ジム
ソフトバンク池袋東口

住所:〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-13-10
電話:03-5928-5601 FAX:03-5928-5602
定休日:年中無休 営業時間:11:00~20:00

ここまでの研修を振り返って
主に電話応対や店頭案内をやっています。先輩スタッフのみなさんにサポートしてもらっているので安心していますが、早く1人でご案内できるように、戦力として認められるようにがんばらないといけませんね。そのためにはまず知識を身に付けることです。キャリアショップというのは、自店のお客さま以外に、量販店など他店で購入されたお客さまからの問い合せもたくさんあります。なかには他店での契約に納得がいかずクレームを持ち込まれる方もいらっしゃいます。そんなときも正しい知識を身に付けていれば、慌てることなく、どう対応すればよいかがすぐに判断できます。そのうえでお客さまに誤解を与えないトークを身に付ければ、自信を持ってご案内できると思っています。あと、ケータイにもっと慣れなければいけませんね。設定やデータ移行などのサービスをスムーズに行えれば、お客さまの印象はよくなると思います。反対にこういった基本的なサービスでモタモタするとお客さまから不審がられてしまいます。何事も基本が大切ですね。
小池副店長からひとこと
全国で5本の指に入る忙しいショップで研修をしているので、大変だと思います。来店されるお客さまが途切れることなく、しかも他店から回ってこられる人もいる。それこそ自分のお店だけでなく、近隣の量販店の施策まで知識として持っていなければなりません。そんな環境でも伊東さんはアスリートです(笑)。イレギュラーな問い合わせにも臆することなく堂々としていますし、どんなときでも大きな声でのあいさつを欠かさない。ショップ全体に活気があふれて気持ちがいいです。この調子で知識が身についたら鬼に金棒ですね。